第347章

 望月琛の一件が一段落し、彼はほどなくして警察署から釈放された。

 だが、会社に戻るや否や、大谷森の口から聞かされたのは意外な事実だった。彼が署に連行された直後、前田南が血相を変えて駆けつけ、潔白を証明する声明が出るまでそこを動こうとしなかったというのだ。

「望月社長、前田さんがどれだけ心配してたか、想像もつかないでしょう!」

 大谷森は一歩踏み出し、唾を飛ばさんばかりの勢いでまくし立てる。

「社長が濡れ衣を着せられたって知って、もう気が気じゃない様子で……俺にどうにかできないかって、何度も頭を下げてきて」

「あいつは今、どこにいる」

 大谷の言葉を遮り、望月琛はその瞳を鋭く細め...

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